2016年11月6日日曜日

朝の光と緑色

今朝は雲ひとつない秋空。朝の光がまぶしくて目が覚めました。
キラキラした世界を感じたくて散歩に出たくなる日曜の朝。
キラキラと黄緑色に輝く不忍池を。


若い緑色に新鮮な命を感じるのは、植物が私たちの命の源だからなのでしょうか。緑は葉緑素。太陽の光を光合成によって栄養素と酸素に変えて、私たち動物に供給してくれる。植物が光合成というシステムを確立したことで、地球の生命は生まれた。
キラキラ輝く緑色は他のどんな色よりも朝の光が似合う元気を与えてくれる色のような気がします。


2016年11月5日土曜日

Flying Saucer と鏡の国の花托

枯れ果てて、茎からぽとりと落ちた蓮の花托は鈍色の冬空に浮かび上がる。
再び生まれ変わるために、深い深い空の底、もうひとつの世界へ旅に出る。

鏡の国のチェスの駒のように転がる花托たち。
アリスがそろそろやってくるのではないかと噂している。
鏡の中の出来事はアリスの夢の世界だったのか、赤の王の夢なのか。
どちらかが真実なのではなく、どちらから見るかで変わるだけ。
どちらを信じるかで変わるだけ。
私たちも鏡の国の住人。

 



世の中は思うより透き通っているのかもしれない

世の中は思っているより透き通っているのかもしれない。
朝の光は目覚め始めた世界をあらいざらい照らし出すけど、
その光をかき消せるものはそうそうはいない。

タイトルを変えて再出発。不忍池の蓮の一年を撮影しました。

ずっと塩漬けにしていたこのブログ。「花は街にあるように」というタイトルで始めたものでしたが、今日からタイトルを変更「dead∞alive another world 不忍池の蓮」として、この先、上野不忍池の蓮の様々な姿をお届けします。

春、何も無い水面に芽吹き。夏、大輪のピンクの花を咲かせ。秋、黄色から茶色に老いさらばえ。冬、朽ち果てる。そして、何も無くなった水面から、春再び、青い芽が芽吹く。永遠に続く輪廻の輪。深い深い水の底で繋がる命。見えないところにあるもうひとつの世界が目の前の世界の未来を形作る。水の下と上、2つの世界を隔てる水面というキャンバスに映るのは、夢と現を行き交うような不思議な世界。風が作る水の揺らぎ…、光が作る影…、この水面の絶景に魅せられ、春夏秋冬、不忍池を歩いた。

風景を見つけた瞬間にオートフォーカスで撮影した写真ばかり。まるでCGのような画質ですが、画像の加工も全くしていません。水と光が作り出した絶景。不忍池のどこから、どの季節、どの時間帯に撮影したものか、探してみて下さい。

投稿再開の第一弾はカモ。
           
波立つ水面の枯れた茎はぐにゃぐにゃと曲がり、時間を歪めてしまう。



































波紋はとろりと時間を溶かす。



























2013年6月24日月曜日

floating 上野不忍池の蓮・初夏③


強い太陽光線で水面が鏡面のようになり、ある角度で撮るとほとんどCGのような質感です。

古代ハスという、太古の昔を思わせる植物にこの質感がハマるのは、未来世界だけでなく、太古の昔も、時間的に離れたものはSFチックに感じるからだろうと思います。過ぎ去った過去方向でもこれから来る未来世界も自分から遠く離れたものは、想像力が伴って初めてイメージとして浮かび上がるフィクションの世界。遺跡はあっても、それが生きていた時代は見たこと無い。SFの未来社会のモチーフに古代チックなデザインがよく登場するのもそういう意味で私たちからの距離が同じだからなのだろうかとか思います。




水の流れと水紋が、強い太陽を反射して、ゼリーのようにドロリとして見えます。真横に伸びた水紋は、なぜか時間の停滞を感じさせ、半分水に浸かったハスはそのまま水の中に沈んで行くかに見えます。

やっぱりfloating

カメラを斜めにして、水紋が斜めになると、ハスは左上方向にやや浮揚しているように感じられます。これって、漫画の背景の効果線みたいだなと思いました。


そしてflying

水の流れが縦方向に見えると、もはやハスは飛翔しているよう。ああもう、ハスと一緒に空を飛びたい。このハスのように浮かびたい!

ある時、偶然こういう写真が撮れて、初めて上野不忍池の蓮の未来に向けた生命力と、一般に考えられる植物の美しさという部分を超えた、なにか根源的な美しさを感じました。
肉眼で揺れているハスを見ながら感じた印象のなかの一つが、光やレンズの力を借りてこういう風に顕現した。

これらの写真はちょっとシュールレアリスムっぽいかなと思うけど、シュールレアリスムってこういうことなのかなとも思います。「私にはこう見えるのよ。」




2013年6月22日土曜日

flying babies & Klimt

まるで、クリオネが空を飛んでいるよう。いやこれは水中か…。
さて、ここはどこでしょう。


 flying babies




そうなのです、これは上野の蓮のこども。画像を90度回転させたら、空を飛んでるように見えました。
Midori no Hikari







クリムトの絵のようだなと思いシャッターを切りました。これも上野不忍池、5月の風景です。ただ、90度回転していますが・・・。

2013年6月20日木曜日

good days 上野不忍池の蓮・初夏①

1年間塩漬けにしていたブログを再会致します。
ちょうど梅雨の時期にアジサイから始めたブログでしたが、それなりの長さの文章を書くプレッシャーに、1年も放置してしまいました。
その間に花の写真も溜まり、上野公園周辺、また皇居周辺の花の四季が1年間揃いました。今年に入ってからは仕事に忙しくあまり撮影できていませんが、去年の同じ時期の風景と今の風景を見比べて見て下さい。不忍池の蓮などは、今年は少し枯れ葉が目立つと言う書き込みも見かけました。去年はかなり瑞々しい蓮です。

ただ、この写真、前回投稿のアジサイもそうですが、裏テーマは「もうひとつの世界」。
普段あまり見かけない、草花の姿を捉えているつもりです。
写真は色などの加工はしていません。

というわけで、「花は町にあるように」の再開は、少し前の季節、5月の不忍池の蓮から。


No.1 「good days」


この写真、お分かりの通り、上下を逆さにしています。





No2.「GOOD DAYS」

今年もすでにこの風景は通り過ぎ、もっと蓮は繁茂しています。
来年、またこの風景が見られるか、楽しみにして下さい。

こんな風景を日々見ていると、もうこれだけで十分だとか、恐ろしいことを思ってしまう瞬間もあります。不惑にして自然と心中するのか…。自然の魅力の恐ろしさを感じます。

東京の水辺は不思議な風景に満ちています。
これから、これまで1年間で撮影した、上野公園周辺や皇居の濠など、都心の花のある風景を少しずつ紹介して行きます。